ひきこもりから、社会にあそぶ

常識を壊して、常識にあそぶ、常識を創る

場所の記憶、恐れ、怒り、寂しさ、からの性

 東京初日にヌいた。ありえないはずだった。水上での勤務の2ヶ月半、片手で数えるほどしか、ヌかなかった。悶絶するほどの淫欲にも、静かに物事の利益を量り、断淫に賭けて、行為した。

 であるのに、いつの間にやら、犯してた。魔は去り、行われたことを整理するため、しばし座る。

 これまでの旅すがら、ネットカフェで性処理をなしていた。旅は厳しく、次から次へと選択の圧力にさらされ、短い期間に多く回らんとする欲得の心は、睡眠不足を誘い、睡眠が崩れるとグレリンが乱れ、食への態度がめちゃくちゃに壊れ、それらが起こす身心の不調和は、淋しさ、怒り、等の無知へとつながり、性の昂りによって、調和を保たんという、無知に無知を重ねた、愚か極まる行為に、埋没してきた。

 数ヶ月ぶりのネットカフェ、この様な記憶が埋め込まれた、僕にとっての魔境であったのに。失念していた。この事実を静かに受け止め、より良き姿への選択をたのしむ、そんな決意をなした、夜。